空気の質を低下させているもの
空気の質の低下は、主に空気中を漂う不純物や目に見えない微粒子によって起こります。
他にはクリーン環境の導入目的に適さない温度・湿度、あるいは取り扱うものや周囲で発生する化学物質なども原因として考えられます。
主な汚染物質としては、服などから出る繊維の屑・フケ・ペットの毛・花粉・ダニの死骸や糞・カビや細菌などが挙げられます。
空気の質を保つためには
空気の質を保つためには、低下の引き金となるクリーン環境内の状況や人の行動を無くすことが重要です。
ここでは空気の質を保つために重要な観点と、それぞれの機器でできることを照らし合わせながらご説明します。
1. 空間を仕切る
外部と作業環境を仕切り、清浄化するエリアを定めることがクリーン化の第一歩です。
塵埃が溜まりにくいよう特殊な素材や形状でできた空間に清浄化した空気を送り込み、常に内部から外部へと吹き抜ける構造を取ることで、汚染空気が入り込まないクリーンな環境を作ることができます。
2. 塵埃を持ち込まない(吹き飛ばす)
塵埃の大きな発生源は作業員ですが、事前にエアーシャワーを使用することで、かなりの量を取り除くことができます。
作業前に必ずこの工程を挟むことで、作業する人のクリーン化の意識も高めることができる、運用面においても大事な施策です。
3. 空気をろ過する
外から入ってくる空気をろ過し不純物や微粒子を取り除くことは、クリーン環境の清浄度を維持する上で欠かせません。
クリーン環境内の空気を常にろ過し、清浄な空気を循環させることで汚染原因の滞留を防ぎます。
4. 吸い取る
作業で発生した塵埃を吸い取って拡散させないことも、空気清浄度の維持に欠かせません。
塵埃を吸引してクリーンな空気だけを排出する集塵機やクリーンルーム用掃除機、それらの機器で除去しづらい足に付いた汚れを取る靴洗浄機などがございます。
5. 温度・湿度をコントロールする
デリケートな素材や高精度の製品開発など、より高いレベルの品質管理が求められる場合は、温度と湿度を厳密にコントロールし一定に保つことが必要です。
さらに、過酷な環境で使用される想定のものなどを性能評価するために、自然界に無い極端なものを含めた、あらゆる温湿度条件を作り出すことも求められます。