クリーンルームの四原則

クリーンルームの四原則とは?

  1. 塵埃を室内に持ち込まない

    作業員はエアーシャワーで除塵する
    ワーク類はパスボックスを通して出し入れする
    室内は必ず陽圧にする

  2. 塵埃を速やかに排除する

    循環回数を多くする
    発塵の多い場所は局所排気する
    ハイレベルではアクセスフロアーを設ける

  3. 塵埃の発生を抑える

    クリーンスーツを着用する
    発塵する備品・材料は使用しない
    無駄な動きを少なくする

  4. 塵埃を堆積させない

    室内仕上げは表面の平滑な物を使用する
    床と壁のコーナーはR材を使用する
    清掃の基準を作り実行する

ダウンフロークリーンルーム

ダウンフロークリーンルーム

産業分野別 標準清浄度

クリーンルーム内部

クリーンルーム内部

柱巻部

柱巻部

産業分野 適用内容 清浄度クラス
半導体関連 集積回路
エッチング
蒸着・研磨
1~100
電子部品 プリント基板
ディスク
コンデンサ
小型リレー
100~10,000
精密機器 時計
ミニチュアベアリング
100~10,000
光学機器 レンズ
カメラ
レーザー機器
100~10,000
印刷 精密製版
電子製版
1,000~10,000
医療機関 手術室
集中治療室
1,000~100,000
食品工業 乳製品
醸造品
1,000~10,000
農林水産 きのこ
メリクロン
10,000~100,000

クリーンルームの清浄度

クリーンルームの清浄度は、一定体積中における、一定の大きさ以上の塵埃の数で示されます。
クラス○○と言う表し方は、米国連邦規格(Fed.Std209E)に基づいて、1フィート立方(28.3リットル)の空気中に、0.5ミクロン以上の塵埃が何個以下であるかで表します。

クラス100 100個以下
クラス1,000 1,000個以下
クラス10,000 10,000個以下

クリーンルーム内作業員の発塵

クリーンルームの四原則の中に「発塵を極力抑える」という項目がありますが、その発生源の中でも最も大きな要素が作業員です。作業内容による発塵の目安を別表にしました。
効率よく排除する機能と共に、クリーンスーツの着用や、エアーシャワーによる入室実の除塵等作業員への教育も重要です。

作業員の発塵目安(発塵量 個/分)

作業内容 クリーンスーツ 普通作業服
静止状態 80,000 100,000
上腕作業 300,000 1,000,000
着席作業 700,000 2,500,000
立ち作業 1,000,000 5,000,000
歩行作業 2,000,000 8,000,000

クリーンルームの造り

クリーンルームの多くは900mm幅モジュールの壁パネル・天井パネル・コーナーパネルからなる断熱パネルで構成されている場合が多いです。
断熱パネルは硬質ウレタンフォームの断熱材を使用しているので、精密空調における断熱性が優れているばかりではなく、目地をコーキングする事により機密性に優れ、尚かつ平面が平滑なので塵ほこりも付着しづらいので最も適した素材といえるでしょう。
床は一般的には長尺塩ビシートを張り、壁と床との隅部はR材を使用してカーブをつくり、塵埃が溜まりづらく掃除に便利な構造にします。

弊社では、既設の部屋をいかして、より低コストなクリーンクロス張り等の、断熱パネル以外での施工も請け賜っています。

築造式クリーンルーム

築造式クリーンルーム

クリーンルーム構造

クリーンルーム構造

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